金沢21世紀美術館(金沢市広坂)で3月7日、シンポジウム「地域を学ぶ、地域で学ぶ、地域から学ぶ-新しい時代に伝統を活かす」が開催される。
同シンポジウムは、2002年から金沢大学留学生センター(金沢市角間町)が留学生や日本人学生、一般社会人を対象に実施している文化体験プログラム「いしかわ金沢学」の一環で開くもの。文化庁「文化芸術による創造のまち」支援事業にも採択されている。市や県の教育委員会や文化振興財団・芸術創造財団から成る同事業の金沢市実行委員会が主催する。
同大学創基150年記念事業のシリーズ6回目となる同シンポジウムでは、多くの伝統文化や古い街並みが残る一方、現代アートの発信拠点でもある金沢の街の特徴を生かした新たな取り組みを紹介しながら、金沢らしい文化の発展と継承方法を探る。
当日は、同館の秋元雄史館長が「開かれた美術館-地域と共に歩む 金沢21世紀美術館」と題して基調講演を行うほか、パネルディスカッションには陶工の稲積佳谷さん、金沢アートグミの上田陽子さん、実行委員会委員長の柴田正良さんを迎える。
「いしかわ金沢学」では季節ごとに、漆器や染色・陶芸などの工芸、能楽などの古典芸能、武道、町歩きを体験する定期コースを設け、各業界の作家や専門家から直接指導を受けられることから参加者の評価も高い。実行委員会の綱田百合香さんは「金沢らしい伝統文化とのかかわり方について共に考える場として、気軽に参加してほしい」と来場を呼びかける。
開催時間は14時~16時。定員150人。参加無料。