金沢の近江町交流プラザ(金沢市青草町、近江町いちば館内)で8月1日、「世の中をおもしろくするお金の使い方~ぼくがNPOバンクを作った理由~」と題し、愛知県の「コミュニティ・ユース・バンクmomo」の代表理事を務める木村真樹さんの講演会が開催された。
木村さんは1977年名古屋市生まれ。大学卒業後、銀行マンを経て、2005年東海地方初のNPOバンク「コミュニティ・ユース・バンクmomo(モモ)」を設立した。
NPOバンクは市民による非営利のバンクで、既存の金融機関による融資が受けにくい新規創業、福祉、環境、まちづくりなどの事業に対して低利の融資を行う。木村さんによればmomoは20代30代の若者が中心となっている運営している点が特徴だという。
この日の講演会の参加者は約70人で、ソーシャルビジネスの支援に興味があるという大学生の姿もあった。木村さんは現在の東京集中型の金融システムの問題点を指摘。「持続可能な地域をつくっていくためには、若者が地域の外に出ていかない環境が必要。そのためには雇用の創出が必要」とし、「新しい雇用を生む起業を支援し、地域の中で人と人のつながりを形成していくことがmomoの役割」と語った。
講演会を主催したピースバンクいしかわ設立準備会のメンバーは「来年4月に石川版NPOバンクを設立する予定。つながりを感じられる地域づくりのために協力してほしい」と話す。