6月に開港する富士山静岡空港に合わせ、地域航空会社のフジドリームエアラインズ(静岡市葵区、略称=FDA)はこのほど、小松-静岡便を7月23日から1日2往復で就航させることを決定した。就航を機に、石川・静岡の両県は連携を強化し、利用のPRや両空港の共通路線を活用した観光客誘致を進める考えだ。
運航ダイヤは、第1便が静岡発8時35分、小松着9時30分、小松発10時10分、静岡着11時5分。第2便が静岡発16時45分、小松着17時40分、小松発18時20分、静岡着19時15。静岡からは、ビジネス客の日帰り出張も可能になる。
機材はエンブラエル社(ブラジル)の76人乗り小型ジェット機「エンブラエル170」を用いる。運賃は通常2万3800円、28日前購入割引で最安1万4800円となる。
小松-静岡便はビジネス、観光両面の利用が見込まれ、観光客誘致には「日本三名山」の富士山・立山・白山を生かした観光ルートが想定される。このため、海外誘客で連携するための担当者会議を設けていた両県と富山、長野、山梨の5県は、新たに「本州縦断ルート検討会(仮称)」を開き、新広域観光ルートの検討に入る。加えて、ソウル便など両空港共通の国際路線を活用した観光コースも検討していく方針だ。
また、石川県と石川県観光連盟は今後、静岡県内で開かれる大型イベントに参加し、観光PR活動を本格化させる。すでに4月25日・26日には、富士山静岡空港の開港を記念するイベント「第1回世界すし博覧会」に石川の観光ブースを出展した。同29日には、清水エスパルス(静岡市)のJリーグ公式戦の試合前セレモニーに参加し、石川をPRしている。さらに県は、5月中にポスター1千枚とチラシ1万枚を作り、石川と福井の企業や関係各機関に配布する予定。
FDAは小松便就航と同時に、1日1往復で鹿児島便、熊本便も就航させる。