
小松ウォールアイティ本社オフィス(金沢市新保本2)の新スペースで5月9日、岩井美佳さんの作品展のオープニングイベントが開かれた。
パーティション(間仕切り)の販売・施工を手がける同社。アートとオフィスデザインを融合させて新たな価値をつくるプロジェクト「アートオフィス『_ing』(イング)」の一環で、本社オフィスの会議スペースをパーティションによってギャラリーに転換できるように改装した。当日はギャラリーに仕立てた空間で作品展示とトークイベントを実施。5月12日から一般公開し、会期後半には会議スペースに転換して同作品を展示するという。
岩井さんは金沢で活動する染色家で、ミシン刺しゅうを組み合わせたテキスタイル作品を制作している。同プロジェクトでは軽量な作品を制作し、スチール製のパーティションにマグネットで貼り付けることで自由にレイアウトができるようにした。展示作品について、岩井さんは「トルコキキョウをモチーフに、花が咲いて枯れるまでの様子を表現した。パネルは植物細胞をイメージして多角形にした。会議スペースとして使う際には作品を身近に感じてもらえるはず」と話す。
同社の鍛治渉社長は「フロア改装やアート選定などの検討は社員を巻き込んで行った。社員のモチベーションやブランド力が向上した」と話す。アートのある会議スペースとしても使い、オープンオフィスとして公開していくことについて、「これは実験。成果も皆さんと共有していく。若い人にも建築業界に関心を持ってもらえれば」と期待を込める。
トークイベントでは、戸田建設・国内投資開発統轄部次長の小林彩子さんが、本社ビルの建設で実施したアートとオフィスの事業戦略を、実例を交えて紹介した。
開催は平日の10時~17時。要事前予約。観覧無料。7月18日まで。