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金沢「福光屋」が地震で全壊した酒蔵から救出した米で日本酒共同醸造

(右から)鶴野酒造店杜氏の鶴野薫子さんと福光屋杜氏の板谷和彦さん(写真提供=福光屋)

(右から)鶴野酒造店杜氏の鶴野薫子さんと福光屋杜氏の板谷和彦さん(写真提供=福光屋)

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 酒造会社「福光屋」(金沢市石引2)が6月25日、能登半島地震で全壊した鶴野酒造店(鳳珠郡能登町)から救出した酒米を使い共同醸造した商品「純米大吟醸『鶴と福』」の販売を始めた。

共同醸造した純米大吟醸酒「鶴と福」

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 鶴野酒造店は、地震の被害が特に大きかった鵜川地区にある江戸時代創業の老舗酒造会社。14代目蔵元の鶴野晋太郎さんと、県内唯一の女性杜氏(とうじ)である鶴野薫子さんの兄妹で醸造している。

 同社は1月1日、能登半島地震で酒蔵や店舗などの建屋が全壊したが、3月に福光屋の醸造設備に救出した酒米を運び込み、両社が使っているそれぞれの酵母を合わせて共同で日本酒を仕込み、6月に同商品が完成した。福光屋企画広報室によると、2種類の酵母を一つのタンクに入れることは非常に珍しいという。

 商品は両社の頭文字を使って「鶴と福」と名付けた。高級感のある墨色のすりガラスボトルを、縁起が良いといわれる八角形のラベルに両杜氏の名前と落款(らっかん)を配したデザインで飾った。価格は720ミリリットル入り=5,500円。2300本限定販売商品。福光屋直営店、オンラインショップなどで取り扱う。

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