金沢市内のパン店10店で8月31日、加賀野菜の希少品目を取り入れたオリジナル商品を販売するイベント「加賀野菜レアベジ パン巡り」が期間限定で始まった。
加賀野菜に認定されている15品目の中でも、特に生産量が少ない野菜の魅力を広く知ってもらおうと、金沢市農産物ブランド協会が企画した。希少品目とされる6種のうち、夏から秋にかけて旬を迎える「ヘタ紫なす」「加賀つるまめ」「赤ずいき」を材料に使い、参加店が工夫を凝らして創作したパンを店頭で販売する。
「ヘタ紫なす」は小ぶりでやわらかく甘みがあり、「加賀つるまめ」は香り高い肉厚なさやが特徴。サトイモの葉柄(ようへい)である「赤ずいき」は繊維質でシャキシャキとした食感が楽しめる。参加店は約2カ月かけて、野菜の特徴を生かした商品を開発した。
同協会は2020年から、加賀野菜の希少品目の普及を目的に「レアベジ」という愛称を付け、旬の時期に合わせた飲食店などとのコラボレーションを行っている。金沢市農業水産振興課の担当者は「人気のパン店ばかり。パン巡りをきっかけに、加賀野菜のレアベジを味わってほしい。見た目もかわいいので、SNSなどで魅力を広めてほしい」と話す。
参加店のサリュアンシャンテは、「加賀つるまめ」をペースト状にして、餡とチーズとはさんだサンドイッチ「おめかし つるまめ」(520円)を販売。坂の上ベーカリーは、「ヘタ紫なす」をふんだんに使い、チーズをのせて焼き上げた「ヘタ紫なすのクロックムッシュ」(380円)を販売する。
そのほか、ブーランジェリー・パリナカは「オーベルジーヌ」(250円)、パン・ド・ファンファーレは「加賀つるまめのベーコンエピ」(292円)、ブーランジェリーシエル・エ・メールは「赤ずいきみそのパリパリチーズフランス」(320円)、パン屋りあんは「ヘタ紫なすの彩り加賀梅鉢」(250円)、ノトヒバカラは「赤ずいきちゃん」(240円)、ひらみぱんは「自家製ベーコンとつるまめのカンパーニュ」(364円)、オウカは「赤ずいきとヴァン・ルージュ」(497円)、ハグ・ミトン・ワークスは「ヘタ紫なすの味噌(みそ)クリームチーズベーグル(3個セット)」(918円)を、それぞれ販売する。
9月30日まで。