近江町市場内に「大口水産」(金沢市上近江町、TEL 076-263-4545)が海産物や加工品を扱う自動販売機を設置して1カ月がたった。
コロナ禍で客足が減る中、市場内でもリーダーシップ的な存在の同社が先月導入した。非接触による購入を希望する人や営業時間外に訪れる買い物客を取り込む狙い。海産物の自販機としては北陸では初。「北陸コカ・コーラボトリング」(富山県高岡市)と協力した。
設置したのは3機。目抜き通りのバス停前の1機には冷蔵で刺し身や総菜など、コンパクトで割安なラインアップとした。今後は商品内容を分かりやすく説明するなど改善し、観光客やバス利用者の利用を見込む。
市場内の同社前2機には干物や丼物など、観光客や学生も気軽に購入できるような商品を置く。同市場内には多数の鮮魚店が入店するが、先陣を切る形として提案したところ他店も好意的で組合や市の許可を得たという。
冷蔵機には「エビからあげ」、刺し身「旬の3点盛」「おすすめの4点盛」、「フライセット」(以上500円)など、冷凍機には「昆布じめ(カジキ・ヒラメ・車ダイ)」(2,000円)、「自家製西京漬け(銀タラ・紅ザケ)」(900円)、「ノドグロだし茶漬け」「糠(ぬか)ふぐ子茶漬け」(800円)、「百万石うどんのカツカレー」(500円)など。
バス停前の自販機を利用した地元の女性は「テレビで見て興味があった。夏場とあり、刺し身を買うには抵抗もあるが、冷蔵と冷凍の区別を分かりやすくしてもらえれば安心して買い物ができる」と話す。同社担当者は「刺し身盛り合わせは店頭価格より割安で、連日完売の盛況。購入する人をがっかりさせない商品内容と品質管理を徹底したい」と話す。