前田家代々の菩提(ぼだい)寺として知られる宝円寺(金沢市宝町6)で5月20日、視覚以外の五感で茶の湯を楽しむ「闇闇茶会」が開催される。
8回目の開催となる今回のテーマは「出会い」。主催の坂井宗民さんは「お客さまの手を引くスタッフ、お茶をたてる人、亭主の名前を伝えることで、これまで以上に参加者に寄り添う茶会にしていく」と話す。茶道の醍醐味(だいごみ)はお茶室で時と空間を共有すること。同茶会でも隣り合った人の声や雰囲気からひとときの「出会い」を感じることができるという。
「足のしびれを気にすることなくお茶席を楽しんでいただきたい」という思いから、全席椅子席で行う。軽食付きの「おしのぎ席」では、食工房「三会」(玉鉾2)店主の浅乃三恵子さんが料理を担当し、参加者に1つの器から料理を取って食べる「食材の魂(たま)の共有」体験を提供する。「プレミアム席」では、カリンバ奏者・Bunさんによる演奏が披露される。
関連イベントとして、18日には里山カフェ「そらいろのたね」(羽咋郡)で「ひょうたんライト作りワークショップ&天音天舞即興の宴」、20日18時からは宝円寺で「天音天舞奉納茶会」を開催予定。
坂井さんは「今回は本来のお茶会の趣旨の通り『無』になり、『いい気を呼び込む』儀式の体験者となっていただきたい。お茶の作法は気にせず、お湯をくむ音に耳を傾け、スタッフが畳を歩く音を感じ、炭の香り、抹茶やお菓子の手触りや歯触り、味など、皆さんの五感で楽しんでいただけたら」と参加を呼び掛ける。
開催時間は10時~15時。席料は初席=3,500円、初夏の席・おしのぎ席・プレミアム席=4,000円。参加申し込みはホームページで受け付ける。