金沢で展覧会「写真的曖昧」 若手作家らが写真には写らない感情などを表現

展覧会「写真的曖昧」の会場風景

展覧会「写真的曖昧」の会場風景

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 金沢・武蔵が辻のギャラリー「金沢アートグミ」(金沢市青草町、TEL 076-225-7780)で現在、展覧会「写真的曖昧」が開かれている。

【VRで読む】金沢アートグミで開催中の展覧会「写真的曖昧」

 キュレーターを務めるのは、日本写真史を研究する若山満大さん。今から100年前を生きた鳥取県のアマチュア写真家・西郷北濤(ほくとう)と、各地の展覧会を手掛ける中で若山さんが面白いと思った平成生まれの若手作家の作品を展示する。

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 西郷は、カメラを自由に操作することによって、まるで絵画のように淡く、感情を反映させた写真を撮影したが、当時は「写真本来の姿ではない」と否定されたという。しかし、写真には写らない、気持ちや味などを表現したいと思う作家は多く、3人の若手作家も同じような思いを持って写真と向き合っている。

 版画や写真などを手掛ける石場文子さんは、被写体に輪郭線を描き加えることで、2次元と3次元を行き来するような写真作品を出展。写真を学ぶ木原結花さんは、新聞などで公開されている身元不明の遺体の文字情報から作り上げた架空人物を、写真をコラージュして作り上げた。金沢美術工芸大学在学中の宮崎竜成さんは、写真を基に自身が感じたことを描いた水彩画と油絵を展示する。

 若山さんは「西郷さんと3人は、生きる時代は違えど同じような思いを持っているのが興味深い」と話す。「写真好きな人に見てもらいたい。私たちが日常的に目にするのとは少し違った写真の世界を楽しんでもらえれば」と呼び掛ける。

 本展オフィシャルサイトは、たくさんの人に見てもらうための新しい試みとして「展覧会カタログ」を兼ね、作品や会場の様子、論考、解説、ガイドムービーなど全ての情報を公開する。24日には、若山さんとキュレーターの長谷川新さんのトークイベントを開く(18時~19時30分、参加費=1,000円)。

 開催時間は10時~18時。水曜休館。入場無料。3月4日まで。

後援申請20141009