金沢の尾山神社近くに8月30日、シェア型複合ホテル「KUMU(クム)金沢 THE SHARE HOTELS」(金沢市上堤町、TEL 076-282-9600)がオープンした。
【パノラマVR】尾山神社近くにオープンしたリノベーションホテル「KUMU金沢」
昨年、浅野川大橋のそばにオープンした「HATCHi金沢」に続いて、リビタ(東京都渋谷区)が手掛けるリノベーションホテルの金沢2号店。「KUMU」は茶の湯や禅など「金沢の伝統を『くむ』場所」という意味が込められている。
建物は築45年の8階建てオフィスビルを改装。内装解体後のコンクリートを生かしながら木組みのディテールなどを取り入れて、落ち着いた空間を演出する。客室は全て最大4人まで宿泊可能な個室。炉や水屋を備え茶会もできる畳敷きの部屋、二段ベッドで構成されるリーズナブルな部屋など6種類47室を用意する。
地域住民も利用できるシェアスペースも設け、工芸作家やアーティストなどの作品展示やワークショップなどを展開する。1階のティーサロン「KISSA&Co.」では、抹茶や加賀棒茶、上生菓子などを、アンティークと器の店「ENIGME」(千日町)がセレクトした地元作家の器で提供する。そのほか、お茶を飲んだり読書したりできるティーテーブル、8人まで利用できるミーティングルームも備える。共用部や一部客室には、まちづくり会社「ノエチカ」(下本多町)監修の下、金沢の伝統文化をくみ取ったアート・工芸作品を展示する。
同ホテルスタッフの中川奈保さんは「1号店のHATCHiはドミトリー主体で、KUMUは全て個室タイプ。ご家族やグループでお泊まりいただけたら。ティーサロンは地元の皆さんも気軽に利用してもらいたい」と呼び掛ける。
イベントやワークショップも随時開催する予定で、「新しいことが始まりそうなわくわく感のある場所になれば」とも。初めてのイベントとして、9月9日に鈴木大拙館(本多町)学芸員の猪谷聡さんを迎えて、鈴木大拙についてひもとくトークイベントを開催する。17時~19時。定員15人。参加費2,000円(事前申し込み要)。
チェックインは15時~、チェックアウトは10時まで。宿泊料は1室1万5,000円~(季節・曜日による異なる)。