石川県商工会連合会の「いしかわ創業塾」が今月5日から始まり、10年目となる今回は、20~70代の男女32人が受講し過去最高となった。
創業塾は、商工会連合会と商工会議所が創業・起業を考える人を対象に、事業を開始するための心構えや融資制度、創業事例の紹介などを5回にわたって講義し、仕上げとして自身の事業計画書の作成を目指す。
今回の講師には、テレビ番組「週刊オリラジ経済白書」などでコメンテーターの実績を持つ、スプラム(横浜市鶴見区)代表で中小企業診断士の竹中幸次さんを招いた。
1回目は、事業計画書作成のアドバイスと先輩創業者の成功・失敗事例を具体的に紹介し、研修会場外では口外できないという内容にまで踏み込んで解説を行った。
受講者たちは「講義を受けて、自分の持っているビジネスプランの具体性には詰めが足りず、認識の甘さと準備不足を痛感した」「なぜ自分が創業したいと思ったのか。自分の使命は何なのかを再認識できた」など、真剣な表情で聞き入っていた。
過去最高の受講者数となったことについて、同商工会連合会担当者は「今回は女性の参加者が3分の1と多く、70代を超える方の参加もあった。中小企業白書2008によると、2006年度に開業率が廃業率を超えており、創業マインドが回復していることとも関係あるのでは」と分析する一方、「石川県では、依然として開業率が廃業率を下回っており、当塾が創業の助けとなるよう力を入れたい」と話している。