金沢の観光地・金沢城公園(金沢市丸の内1)に4月23日、「鶴の丸休憩館」が開館した。
同館の前身は全国都市緑化いしかわフェアが2001年に開催された際に建設した「鶴の丸休憩所」。北陸新幹線開業後大幅に増加している来園者への「おもてなし」の観点から、老朽化した建物の建て替えが決まった。
新たな休憩館は「歴史につつまれたくつろぎ空間」をコンセプトにした鉄骨造り一部木造の平屋建てで、施設面積は422平方メートル。石川門口入ってすぐ、三の丸広場近くという周辺の城郭景観に溶け込んだ現代的な和風デザインで、三の丸広場から見た同館は鶴の丸土塀に隠れる高さを意識している。
同館から見た五十間長屋側には1枚最大6メートル幅のガラスを張り、休憩スペースから橋爪門、五十間長屋、菱櫓(ひしやぐら)が一望できる。館内では大型モニターやタッチパネルを活用した金沢城の歴史を紹介するビジュアル絵巻やクイズコーナーなどを用意する。
これまで園内には飲食スペースが無かったが、館内に「豆皿茶屋」がオープン。石川県内を中心に飲食店を展開する「メープルハウス」(東力町)が運営する。「芝寿し」(いなほ2)や「中田屋」(元町2)など県内の銘品・銘菓などを九谷焼の小皿や山中塗のお膳にのせた「殿皿御膳」(2,500円)や、「気軽に石川の味が楽しめる」という「ちょこっとぷれーと」(750円~)などを提供する。
石川県公園緑地課の担当者は「歴史建造物のパノラマを楽しみながらゆったりとくつろげる空間を目指した。県内の銘品や工芸品を、飲食を通し堪能いただくことで、お客さまと各店舗を結ぶアンテナショップになれば」と話す。
開館時間は9時~18時(10月16日~2月末日は17時まで)。「豆皿茶屋」の営業時間は9時~17時30分(同16時30分まで)。