ガストロノミー&パートナーズ(東京都港区)がフランスのレストランガイドの日本版「ゴ・エ・ミヨ 東京・北陸 2017」を発売して1カ月がたった。
世界12カ国で刊行されている「ゴ・エ・ミヨ」の日本版第1号。飲食業界に精通した調査員が料理から食材や料理人、サービスまで全体を考慮に入れて、コック帽の数と点数で評価し、東京と北陸三県のフランス・イタリア・日本料理店、計約300店を掲載する。このうち石川県からは24店、富山県からは16店、福井県からは8店が選ばれた。第1号に北陸を選んだのは、「他に類を見ないテロワール(土壌や風土)の豊かさ」が理由だという。
北陸で最も評価が高かったのは老舗料亭「つる幸」(金沢市高岡町)で、「店主の仕事の精度が大変高く、火入れから温度感、食感まで、こだわりが感じられる」と評する。次いで石川県からは、「美味でありながら華やかさも併せ持つ」と評する料亭旅館「浅田屋」(十間町)、「『本物』を提供するという老舗料亭の心意気が感じられる」という「つば甚」(寺町)、「目利きの確かさと精度の高い仕事が光る」という「すし処めくみ」(野々市市下林)、「独創的で驚きが大きい」という「太平寿し」(太平寺)が高評価を得た。
同社は昨年、北陸を取り上げるに当たり、三県のシェフによるデモンストレーションなどを行う「北陸ツアー」を実施し、テロワールの重要性を再確認するとともに、生産者を含む食に関わる人々の地元に対する愛情を感じたという。広報担当者は「ツアーの際は、温かく迎えていただき感謝している。美食のガイドブックとして『ゴ・エ・ミヨ』をぜひ活用してもらいたい」と呼び掛ける。
書籍の価格は2,500円(税別)。