金沢・ひがし茶屋街の「押し寿し体験厨房(ちゅうぼう) 金澤寿し」(金沢市東山、TEL 076-251-8869)で11月7日、「香箱(こうばこ)ガニ」を使ったカニ面押しずし作り体験が始まった。
祭りなどの祝い事の料理として金沢で親しまれてきた「押しずし」の体験講座を行っている同店。昨今薄れつつある金沢の伝統料理を身近に感じてもらうことを目的に、2013年にオープンした。
今冬の新たな体験講座として、11月6日に漁が解禁されたズワイガニの雌「香箱ガニ」を1匹丸ごと使う「香箱カニ面ずし作り体験」(2,000円)を企画。ベテラン主婦スタッフが、身やみそなどすみずみまで味わうことのできる香箱ガニのさばき方を伝授する。身さばきに使用するのは麺棒(めんぼう)のみで、包丁を使わないため、子どもでも安全で簡単に体験できるという。
体験メニューはほかに、丸い曲げわっぱに国産ザサを敷き、ふぐのぬか漬けや干し甘えびなど、10種以上のこだわり食材を使って作る「金沢寿し体験」(2,000円)、木枠を使って作る「昔ながらの祭り寿し体験」、金沢郊外のクマザサの取れる地域に伝わる「ササ寿し作り体験」(以上1,500円)を用意。作った押しずしは、郷土料理「べろべろ」やゴリのつくだ煮などの祭り料理と汁物が付く「得々セット」(926円)と組み合わせてその場で食べることも可能(価格は全て税別)。
店長の周田まゆみさんは「地元の人でも香箱ガニをきれいにさばくことのできる人は少ないと思う。地元の人、観光客を問わず、体験を通して飾らない金沢の食文化を知ってもらえれば」と話す。「観光地であるひがし茶屋街には、団体で昼食をとれるところは少ない。体験はもちろん、食事のみでも気軽に利用してもらえたら」とも。
営業時間は10時~15時。水曜・木曜定休。体験は前日までに要予約。