食品の研究開発を行う金沢の「日本海藻食品研究所」(金沢市本江町、TEL 076-292-1782)が10月6日、おからを使ったドリンクの開発を発表した。
開発したドリンクは、おから食材「素っぴん」を飲料へ応用したもの。同食材は、豆腐を製造する過程で発生するおからに、こんにゃく粉を加えボイル後冷凍した商品。「焼く、揚げる、煮る」ことができるおから100%の新食材として同社が2014年9月に開発した。見た目や食感は肉に近いがヘルシーで食べやすいと話題となり、食品加工会社などが商品化している。
同食材に野菜や果物、牛乳または水を加えミキサーにかけることで、栄養価の高いスムージー風ミックスジュースの開発に成功した。
開発のきっかけは、同社の白石会長自身が患った病から。「病のためかむ力が弱くなった時に、おからを使った栄養価の高いドリンクを思い付いた。通常のおからを使ったドリンクはドロドロして飲みにくいが、『素っぴん』を使うことで飲みやすいドリンクとなる」と話す。
白石会長は「地元の加賀野菜を加えたり、これからの季節はショウガを入れてホットで飲んだり、組み合わせは無限大。手軽に栄養を補給できるドリンクとして、ダイエット食や糖尿病食としても応用できる」と意気込む。
今後は、飲料メーカーやカフェ、青果店、豆腐店などへ技術提供・指導を行い、「素っぴん」を利用したドリンクの商品化をサポートしていく。