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「九谷焼のオルゴールで生活に彩りを」 金沢で上絵師による企画展

会場に展示されている九谷焼のオルゴールとワインカップ

会場に展示されている九谷焼のオルゴールとワインカップ

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL 076-262-2020)で現在、企画展「九谷発 音の贈り物」が開催されている。

【パノラマ】 企画展の様子

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 一般的に食器や花器などで知られる「九谷焼」に関わる上絵師が、日常使いできる新たなアイテムの開拓に取り組む同展。九谷上絵協同組合に在籍する職人28人が、各自が得意とする技法を用いて制作したオルゴールとワインカップ49点を紹介する。

 オルゴールに採用したメロディーは、ショパンの「ノクターン」、パッヘルベルの「カノン」、キャッツの「メモリー」、「星に願いを」、「美女と野獣」のテーマ、「Let it go」の6曲。これらのラインアップは同組合が用意し、職人が好みのものを選んだ。お気に入りのメロディーに耳を傾けながら、ゆったりとワインを楽しむ日常のシーンをイメージした会場空間に仕上げた。

 2013年に海外の旅行ガイドに掲載された後、欧米人の来館者数を順調に伸ばしている同館。館長代理の柳井篤子さんは「これまで来館者としていなかった海外の工芸コレクターや学芸員・作家など団体ツアーも受ける機会が増えた」と話す。現代のライフスタイルに合わせた伝統工芸作品を紹介する企画展やワークショップを通して、海外や若い世代の注目を集めるようにもなった。

 同展でも併催プログラムとして、九谷焼伝統工芸士・南惠子さんが上絵付けをレクチャーするワークショップを開く。九谷焼について学びながら、オリジナルの飯わんやマグカップなどの作品を仕上げる(6月28日・7月26日、各日とも10時~12時・13時~15時、各回8人。参加費は1,620~4,320円、作品、送料の有無により異なる)。

 同組合理事長の山田晃さんは「従来作られてきた器物に別の要素をプラスすることにより、九谷焼の新たな存在価値が生まれるのではないかと考案した。ネットで何でも買える時代だが、実物を見てオルゴールの音色を聴きながら作り手の思いを感じてもらえれば」と来場を呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。第3木曜休館。入館料は、大人=260円・65歳以上=200円・17歳以下=100円。7月29日まで。

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