金沢中央卸売市場近くに8月1日、ラーメン店「亀次郎」(金沢市西念4)が移転オープンし、7カ月ぶりに営業を再開した。
「亀次郎」は、店主の沢田務さんの両親が始めた店。沢田さんがラーメン「亀次郎」、沢田さんの兄がラーメン「亀甲庵」と、それぞれの店で昔ながらの味を引き継いできた。
店舗の老朽化などから金沢市増泉での「亀次郎」の休業を決め、今年2月に「亀甲庵」「亀次郎」のコラボ店のオープンを予定していた。計画していた矢先の1月、「亀甲庵」店主の沢田さんの兄が他界し、計画は白紙となった。
店内はカウンター12席のみ。「お客さんとの距離感を近くしたかった」と沢田さん。客とのコミュニケーションを大切にしたいという。市場という場所柄、朝4時から仕込みを行い8時より営業する。市場関係者や夜勤明けの朝食利用で訪れる客も多いという。
人気メニューは、鶏がらベースのあっさりしたしょうゆスープのラーメン(490円)とカレーラーメン(590円)。いずれも自家製麺を使用。消費税増税や材料費高騰の中、移転前と同じ価格に据え置いている。「ラーメンは本来手軽に食べられるもの。できるだけこの価格で提供したい」という。
営業再開後は昼過ぎにはスープが完売するなど、復活を待ち望んでいたファンは多い。沢田さんは「懐かしいお客さんにもたくさん来ていただけた。少しずつ体制を整えながら、以前から人気の蒸しギョーザ『亀のたまご6個』(300円)の提供も年内には再開したい」と話す。
営業時間は8時~15時(日曜・祝日は10時~)。月曜定休。