昨年6月に逝去した岩城宏之音楽監督の後を継ぎ、今年1月に2代目音楽監督に就任した井上道義氏のもとでオーケストラ・アンサンブル金沢(以下OEK)が始動した。4月8日には、OEKの本拠地である石川県立音楽堂(金沢市昭和町)で行われる北陸新人登竜門コンサートで井上監督がタクトを振る。
井上監督は、石川県立音楽堂のアーティスティック・アドバイザーを兼任している。今回開催される北陸新人登竜門コンサートの審査は、井上監督にとって就任後の初仕事。2月に同ホールで行われた就任記念公演「雅楽・声明との出遭い」では、立ち見も出るほどの盛況となり、新たなステージへと一歩を踏み出したOEKに対する期待の高さをうかがわせた。
JR金沢駅東口を出てすぐの県立音楽堂正面玄関の柱には、井上監督の特大顔写真が印刷された高さ12メートル、幅3.2メートルの大看板が掲げられ、「何をやっているのかな? 音楽Do」の赤い文字とともに通行人の目を引いている。大看板の設置は、金沢の街全体を舞台ととらえる井上監督の発案によるもので、今後続く新企画の幕開けを告げている。
今回の北陸新人登竜門コンサートには、石川県出身の声楽家や管・打楽器奏者がソリストとして登場しOEKと共演する。開演は15時。全席自由で、料金は大人=1,000円、大学生以下=500円。