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金沢で目隠し「闇闇茶会」-視覚以外で楽しむ茶会、好評で2回目開催へ

3月に行われた第1回「闇闇茶会」の様子

3月に行われた第1回「闇闇茶会」の様子

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 1921(大正10)年ごろに建てられ、市の指定文化財にも指定されている旧園邸(金沢市西町)の茶室で11月11日、目隠しで楽しむ「闇闇(あんあん)茶会」が開催される。

3月に行われた第1回「闇闇茶会」の様子

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 同会の趣旨は、目隠しをして五感(聴覚・臭覚・味覚・触覚・心の目)をフルに使うことで、茶の湯の精神である「遊び」「芸術」「人間形成」の教えを、視覚障がいを持つ人と共に楽しみながら味わおうというもの。今年3月に初開催したところ、約140人が参加するなど好評を得て、2回目の開催が決まった。

 主催は、茶道遠州流金沢支部の坂井宗民さん。「豪華絢爛(けんらん)な茶道具や茶わん、季節感漂う菓子など、視覚で楽しめるものがあるのに『わざわざ目隠しをするのか』という声も頂いた。しかし、たしなみがない人にとって敷居の高い現代の茶道も、もともとは万人が楽しめる喫茶であり、人との関わりを円滑にするためのコミュニケーションの場、さらには基本的な礼儀作法を学べる社交の場だった。五感をフルに活用し、気軽に楽しんでもらえれば」と提案する。

 初回に続き共に参加する視覚障がい者の木下路徳さんは、「目を使わずに楽しむ茶会には、花のみずみずしさ、菓子の風味、器の形や光沢、松風の音、茶の香りなど、他の感覚に気を向けることで『真のお茶の世界』に気付く機会ともなる。作法や形式にとらわれず、楽な気分でお越しいただければ」と参加を呼び掛ける。

 当日のプログラムは1~5席(10時から1時間ごとに開始)を設け、茶菓子には東山茶屋街に店を構え、茶席のみの予約注文を受け付ける「吉はし菓子店」の生菓子を提供する。

 開催時間は10時~15時(最終受付は13時45分)。参加は18歳~。料金は1,500円。詳細は同会のサイトで確認できる。

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