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能登上布に新ブランド、第1弾はストール-伝統産業工芸館で展示

「RAMIE EPOCH(ラミー・エポック)」ブランドで商品化したチェック柄のストール

「RAMIE EPOCH(ラミー・エポック)」ブランドで商品化したチェック柄のストール

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 石川県指定無形文化財の麻織物「能登上布(じょうふ)」に新ブランドが誕生した。このブランドでの商品化第1弾はストールで、現在、石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL076-262-2020)で開催中の「絶滅危惧種・能登上布を知ろう」展で展示されている。

「絶滅危惧種・能登上布を知ろう」展の会場風景

 能登上布は約2000年前、崇神(すじん)天皇の皇女が現在の中能登地区に滞在した際、地元民に機織りを教えたことが起源とされる。「上布」は「上等な麻織物」を意味し、「セミの羽のよう」と形容される軽さと透け感、張りが特徴。昭和初期には中能登町や羽咋市に100軒以上の織元があったが、消費者の着物離れが進んだため年々減少し、現在は羽咋市の山崎麻織物工房ただ一軒となった。

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 同工房は着物を中心に手掛けてきたが、近年、反物の受注が顕著に減ったことから、「現代のライフスタイルに合ったものを作ろう」と4月に新ブランド「RAMIE EPOCH(ラミー・エポック)」を創設した。「RAMIE」は英語で麻織物の原料「苧麻(ちょま)」、「EPOCH」は「新しい時代」を意味する。

 商品化第1弾は縮み仕上げのサマー・ストールで、若手の織子(おりこ)たちの意見も聞き、ピンクや水色、ラベンダーなど、着物や帯には用いなかったやさしい中間色の糸を初めて使った。チェック柄のものもある。

 また、張りがある着物の素材をそのまま使うと首に巻いた時にゴワゴワするため、試行錯誤の末、従来よりも横糸の間隔を広げて織り密度を緩やかにし、さらに県外業者での洗い加工も手もみに変えてもらい、しわを出して、ソフトな肌触りを実現した。価格は、Mサイズ(153センチ)=1万6,800円、Lサイズ(195センチ)=1万8,900円。

 第2弾商品は現在構想中で、年内に発売する予定という。工房の4代目織元山崎隆さんは「着物のように限られたターゲットでなく、誰もが欲しがるものを商品化していきたい」と意気込みを語る。

 展覧会場では機織りの実演も行っている。開場時間は9時~17時(最終日は15時まで)。第3木曜休館。入場料は、18歳以上=250円、65歳以上=200円、17歳以下=100円。6月28日まで。

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