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金沢産イチゴ新ブランド「五郎の恋人」、生産農家が市で特別販売

五郎島農園が生産する「五郎の恋人」

五郎島農園が生産する「五郎の恋人」

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 金沢市ものづくり会館(金沢市粟崎町4)で11月6日、農家や青果店、飲食店などが出展する「五郎島日曜市」が開かれ、2月に初出荷されオフシーズンの現在は業務用以外では市場に出回らない金沢産イチゴの新ブランド「五郎の恋人」が特別販売された。このイチゴをスイーツに利用しているケーキ店も出展し、来場者においしさをアピールした。

会場では、新鮮な野菜も販売された

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 「五郎の恋人」は、同市粟崎町に農場を持つ専業農家、西澤寛一さん(60)と臨床検査・調剤薬局事業を展開する「アルプ」(近岡町)が昨年10月、共同出資して設立した「五郎島農園」(問屋町2)が栽培するイチゴ。

 実は柔らかく、糖度は平均13~16度と高く甘いのが特徴で、香りも強い。一年を通して生産・収穫できる。2月17日に同市中央卸売市場で行われた初せりでは、12個入りの化粧箱に1万円の卸値がつき、その後も、6月末まで県外有名産地のブランドイチゴを上回る価格で取引された。

 7月以降は収穫量が少ないため業務用のみを販売しており、小売店には生食用は流通していない。

 この日は、通常700~1,000円で販売されるパック詰めが500円で売り出され、用意した10パックはあっという間に売り切れた。8月からショートケーキやゼリーに利用している「ル ミュゼ ドゥ アッシュKANAZAWA」(出羽町)も、アイスクリームに「五郎の恋人」を使ったソースをかけて販売し、好評を博した。

 同店のシェフパティシエ永田欽哉さんは「酸味が少なく日本人好みの味で食感も柔らかい。イチゴが手に入りにくい夏場にも使える」と評価する。

 これまでサツマイモなどを手掛け、果物の生産に取り組むのは初めてという西澤さんは「イチゴは皆さんが庭で作っていて簡単に見えるが、デリケートで管理は大変だと実感した。軌道に乗るまで3年ほどかかるだろう」と話す。2年目は12アールのビニールハウスを使い、1年目の実績である年間1トンを上回る6トンを出荷する計画。一般小売り向けの出荷再開は来年2月中ごろになる予定だという。

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