金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、企画展「ピーター・マクドナルド:訪問者」が開催されている。
企画展「ピーター・マクドナルド:訪問者」の「ディスコ」の展示風景
同館が展開する「金沢若者夢チャレンジ・アートプログラム」の一環として、初めて海外のアーティストにスポットを当て、イギリス在住の若手アーティスト、ピーター・マクドナルドさんを招いた同展。「描くこと」を通じて人と関わり、国境や日常と非日常といった境界を軽やかに越えていくマクドナルドさんの活動を核に、プロジェクト・メンバーと共にコミュニケーションの多様性と可能性を体験する試み。
日本人の母と英国人の父を持つマクドナルドさんは、日常のシチュエーションや歴史上の画家の創作風景などを、簡略化された図像と豊かな色彩で表現している。
今年4月16日に始まった同展では約1年間にわたり、マクドナルドさんが制作した絵画作品の展示と壁画インスタレーション制作活動を通して、さまざまなプログラムを展開。マクドナルドさんと共に制作活動を行うメンバーは、18~39歳の12人。金沢の街や人と交流しながら作家の世界が金沢の街に浸透し、絵画という表現言語を通して「人と人」「人と場」がつながることを目指す。
マクドナルドさんの絵画38点を一堂に展示する「サロン」と、彼の絵画イメージを2次元から3次元へ、高さ6メートルで360度の4壁面・全長約70メートルで表現する「ディスコ」で展開する。
ディスコでは、ディスコ・DJ・パフォーマンス・ワークショップなどのイベントを随時開き、メンバーが制作に携わるだけでなく、完成後もこの場を自身の表現の舞台として、プログラムの企画や実践を行うという発展的な意味も持たせる。
開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休場(2012年1月2日・9日と3月19日は開場)。来年3月20日まで。