JFL所属の地元チーム「ツエーゲン金沢」は7月23日、県西部緑地公園陸上競技場(金沢市袋畠町)でリーグ1位の「SAGAWA SHIGA FC」(滋賀県守山市)と対戦し、得点を挙げられずに0-2で敗れた。「1万人チャレンジデー」と銘打ち、観客1万人達成を目指したこの日は、過去最多の約1万1200人が来場。地元チーム勝利の喜びを味わうことはできなかったが、白熱した試合を楽しんだ。
試合後半、SAGAWA SHIGA FCのゴール前で攻防を繰り広げる両チームの選手
1万人チャレンジデーの実施は2008年、2010年に続き、3回目。今年は金沢市が同日を「市プロスポーツ応援デー」と決め、市内全戸への入場料割引券付きチラシの回覧に協力した。また、サッカー女子ワールドカップドイツ大会で日本代表「なでしこジャパン」が初優勝し、サッカー人気が高まっていることもあって、初回は約4000人、第2回は約7000人だった入場者数が大きく膨らんだ。会場には、山野之義市長やミス百万石、県内のゆるキャラマスコット10体も来場し、応援ムードを盛り上げた。
試合は前半9分、SAGAWAがPKから1点を挙げて先制。さらに、後半のロスタイムに入る直前、駄目押しのシュートを決めた。ツエーゲンは前半33分、FW平林がヘディングシュートでゴールを狙ったが、ボールは左に大きくそれた。後半はMF古部が左サイドからボールを中央に寄せ、相手ゴールに迫ったが、SAGAWAの堅い守りに阻まれて得点できなかった。
SAGAWAがツエーゲンゴールを襲うたび、観客席からは大きなどよめきが起き、0-2で試合終了のホイッスルが鳴るとため息が漏れた。
上野展裕ツエーゲン金沢監督は「たくさんの観客に後押ししていただいたが、勝利できず点を取ることもできず申し訳なかった。選手たちは特に後半いいプレーをしたが、最後の詰めが足りなかった」と敗因を分析した。古部選手は「シュートも打てたしセットプレーもあったが、相手の守備が一枚上手だった」と悔しさをにじませ、DF諸江選手は「皆、ロッカールームで落ち込んでいた。この失敗をこの後のシーズンに生かしていく」と雪辱を誓った。