北陸3県のコンビニエンスストア「サークルKサンクス」約320店舗で8月、俳聖・松尾芭蕉もかつて口にしたとされる小松のご当地グルメ「小松うどん」が限定販売される。小松市内で7月14日、関係者を集めて試食会が行われた。
地物食材を使った商品を企画して地域の企業を応援する「北陸MOT(もっと)プロジェクト」を進めるサークルKサンクスが、同市の民間業者や行政がブランド化に取り組んでいるうどんに着目。今年1月、地元に共同開発を呼び掛け、試作を重ねてきた。
商品はサラダ風の「冷し小松うどん」(仮称)。小松うどんは、「小松市内で製造された麺」「手打ちまたは手打ち風」「白山水系の水で仕込む」「小松の発展を願い、ゆで上げる」-など8項目の定義があるため、同社が製造を委託する「長七製麺」(富山県小矢部市)がかねてから親交のある小松市の中石食品工業から麺(めん)を調達し、条件をクリアした。
小松産小麦30%を配合した麺は通常のうどんの半分ほどの細さで、ワカメ、キュウリ、ニンジン、レタス、ムラサキキャベツと、北陸三県で最も生産量の多い小松産トマトをトッピングした。小魚のムロアジと昆布をふんだんに使っただしつゆをかけ、あっさりとした味わいを楽しめる。
試食会には、連携相手である「小松うどんつるつる創研」と小松市農協、同市、同市商工会議所などの15人が参加し、試作品を味わった。同創研の米谷恒洋代表は「細麺で、だしもちょっと柔らかい感じがした。若い女性に人気が出るのでは」と感想を述べ、他の参加者からは「ショウガかミョウガ、青ジソなどの薬味が欲しい」「ワカメをもっと増量すると、さらに喉ごしが良くなる」などの意見が出された。
同社ではこれらの意見を踏まえて最終調整を行い、8月上旬に販売を開始する。3週間の期間中、8000~1万食の販売を見込む。価格は360円程度を想定。パッケージのQRコードからは、小松うどんを提供する同創研の加盟店73店舗の情報を得られるようにするという。