輪島市の曹洞宗大本山總持寺祖院で12月31日、年越しを祝うイベント「『ゆく亥(とし)くる子(とし)』静と動の響」が開催される。今年3月に発生した能登半島地震の震災復興祈願も兼ねて、御陣乗太鼓や開運もちまきなどで元気な輪島をアピールする。
今年3月の能登半島地震で、總持寺は座禅堂が傾くなどの被害に遭った。現在、参拝はできるものの、地震の影響で立ち入り禁止の個所が数カ所あり、復旧作業が続いている。
こうした状況の中で行われる「ゆく亥(とし)くる子(とし)」では、22時30分からの祈願祭で輪島全域の発展とともに地震からの早期復興を願う。イベントの見所は23時からの御陣乗太鼓で、地元の保存会が山門の前で披露する。
また、年が明けた1時からは、寺院内で開運もちまきが行われる。紅白の丸もち1,000個を盛大にばらまく。うち10個には当たりくじが入っており、縁起物の總持寺特製の色紙がプレゼントされる。ほかにも、輪島や門前の造り酒屋のお酒がふるまわれたり、大般若経などが催される。
このイベントは、一昨年の輪島市と門前町の合併が発端となりスタートした。2005年の第1回は1,200人、昨年の第2回は2,300人が来場しており、主催者側は「イベントの知名度が上がっており、多くの人とともに順調な復興を祈りたい」と話す。
今回の「ゆく亥(とし)くる子(とし)」では、輪島にある道の駅「ふらっと訪夢」から22時にシャトルバスが運行され、帰りは1時20分に總持寺を出発する予定。駐車場は、總持寺祖院前の輪島市役所門前総合支所と、さらに歩いて3分の門前高校に300台の駐車スペースを設ける。