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4色の光放つキャンドル、金沢・松平製作所が開発

4色の炎から通常の黄色の炎に変わる「ディナーキャンドル」

4色の炎から通常の黄色の炎に変わる「ディナーキャンドル」

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 回転ずしレーンの部品などを製造する松平製作所(金沢市桂町)は6月15日までに、虹のように内側から外側に向かって4色の炎を発するキャンドルを製作し、販路開拓のために設立したレインボーキャンドル合同会社(同、TEL 076-267-1710)から売り出した。

内側から紫、赤、黄色、緑の4層の炎を上げる「レインボーキャンドル」

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 商品名は「レインボーキャンドル」で、固形燃料に金属の粉末を混ぜて作る。カリウム、リチウム、ナトリウム、銅が順に気化して、温度の低い炎の内側から紫、赤、黄色、緑を発色する仕組み。花火の色を生み出す「炎色反応」を利用している。

 同社の松平寛夫社長(75)が発明した。約10年前、市内で「北陸のエジソン」こと酒井弥酒井理化学研究所長(故人)との勉強会に参加した際、酒井所長が作った色付き炎のキャンドルを見て、その美しさに感動。ずっと温めていた「いつか自社製品を作りたい」という夢を、変わりキャンドルの開発に懸けることにしたという。

 カタログを参考に、イメージ通りの色を出す金属化合物を探し、試行錯誤の末、最適な化合物と分量を見つけ出した。これを使って、初めに完成させた単色の炎を上げる4本は2004年10月の「県発明くふう展」で最高賞を受賞。さらに偶然、この4種類に一度に火をつけたところ、一つの炎の中に4色が層になる現象が起き、思ってもみなかった虹のような明かりをともすキャンドルが完成した。

 高さ6センチ、直径4センチの食事用「ディナーキャンドル」(630円)、燭台(しょくだい)タイプ(15分用=6,300円、30分用3本組=3万6,050円、1時間用=2万5,750円など)の2種類。県産業創出支援機構の2011年度「石川ブランド」優秀新製品生活産業部門銅賞に選ばれた。アンテナショップ「テクテクかなざわ」(安江町)で扱っており、毎週土曜・日曜は土産物店「辰巳庵」(寺町5)で実演販売も行っている。ディナーキャンドルは時限装置がついており、4分間前後、4色の炎でロマンチックな雰囲気を演出した後、通常の黄色の炎に変わる。レストランのディナータイムでの利用を想定している。

 松平社長は「最初は問題点があったが、一つひとつ解決して今は最高だと思っている。もう一つの商売の柱にしていきたい」と期待を寄せる。

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