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石川ゆかりの作家の絵本と児童文学紹介-石川近代文学館で企画展

絵本「トイレの神様」の原画全20枚も来場者の注目を集めた

絵本「トイレの神様」の原画全20枚も来場者の注目を集めた

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 石川近代文学館(金沢市広坂2、TEL 076-262-5464)で現在、石川ゆかりの作家が手掛けた絵本や児童文学を紹介する企画展「はじまりのものがたり」が開催され、親子や家族連れらが楽しみながら作品を見て回っている。

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 最近、テレビの情報番組で採り上げられ、話題になっている絵本「こびとづかん」(長崎出版)の作者、なばたとしたかさんは白山市出身。「こびとづかん」は実在しない小人の生態を昆虫図鑑のように記した異色の絵本で、小中学生から大人まで多くのファンがいるという。今回の企画展では、なばたさんから借用した原画2枚を作品とともに展示し、ファンの注目を集めている。

 植村花菜さんのヒット曲「トイレの神様」を絵本にしたとりごえまりさんは金沢市出身。会場には、講談社から出版された絵本に使われた原画全20枚が並べられた。幼い花菜さんがおばあちゃんの肩をたたく姿やトイレを掃除する場面、家を出て独り立ちした花菜さんが入院したおばあちゃんを見舞う様子などが描かれており、歌の世界に浸ることができる。

 「ねこの絵本」(講談社)でボローニャ国際児童図書展のエルバ賞を受賞したいもとようこさんは金沢美術工芸大学油絵科の卒業生。「新装版 ねこの絵本」(同)のほか、「ねこはともだち」(同)などの作品が紹介され、来場者は愛らしいキャラクターに目を細めていた。

 このほか、郷土の三文豪、室生犀星の童話「寂しき魚」、泉鏡花の「八万六千四百回」の草稿「時計哲学」、徳田秋聲が翻訳した「盲人」の直筆原稿、美人画で知られる画家で詩人の竹久夢二の童話集「春」も公開されている。

 会場には来場者が自由に絵本を読むことができるコーナーも設け、展示作品のうち15作品を用意する。

 同館学芸課の當摩英理子さんは「絵本作家の皆さんから原画をたくさんお借りした。多くの方に見ていただきたい」と話している。

 開館時間は9時~17時。観覧料は、一般=350円、大学生=280円、高校生以下無料。6月19日まで。

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