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いしかわ動物園に新展示施設「ライチョウの峰」-冬と夏の白山を再現

白い羽に覆われ、ふっくらとしたスバールバルライチョウ

白い羽に覆われ、ふっくらとしたスバールバルライチョウ

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 いしかわ動物園(能美市、TEL 0761-51-8500)に5月15日までに、スバールバルライチョウの飼育展示施設「ライチョウの峰」が開設され、来園者の人気を集めている。

岩のトンネルとガラスドームを配した「ライチョウの峰」。エントランス側の半分は冬の白山を模して作られている

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 スバールバルライチョウはノルウェー北部のスバールバル諸島に住む鳥で、ライチョウの亜種の中では体長約40センチと最も大きい。羽の色は季節によって変わり、夏には褐色と白、冬は全身が白色になる。日本の特別天然記念物で、2009年・2010年に3回にわたって白山で確認されたニホンライチョウの近縁種にあたることから、将来的にニホンライチョウの飼育を目指す同園がそのノウハウを学ぼうと、東京の上野動物園などから合わせて5羽を借り、展示を始めた。

 「ライチョウの峰」は山小屋をイメージした建物で、約130平方メートルの広さ。内部は2つのゾーンに分かれており、片側は雪に覆われた冬の白山、片側は青々とした草が生い茂る夏の白山を模してある。中央には岩のトンネルを配置し、「登山中にライチョウと出くわした時のドキドキ感を演出したい」(松村初男副園長)との狙いから岩陰にはのぞき窓も。通路の天井部はガラスドームで覆い、いずれ飛行する際に下から観察できるようにした。エントランスホールには人工降雪機を設置し、常時、天井から雪を降らせて来園者が登山気分を味わえるよう工夫した。

 展示中の雄4羽は生後10カ月~2歳。5月とはいえ、まだ真っ白な冬羽で覆われ、黒い瞳が愛らしい。ごつごつとした岩が転がり、高山植物のハクサンコザクラやミヤマオダマキがピンク色や青紫色のかれんな花を咲かせる中、餌をついばんだり、ピョンピョンと飛び跳ねたりと、元気な姿を見せている。

 10月までの開園時間は9時~17時。入園料は、一般=810円、中学生以下=400円、3歳未満無料。火曜休園(祝日を除く)。

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