金沢の中心商店街で1月20日、冬の鍋まつり「金沢まち鍋コレクション2011」が始まった。2月20日までの会期中、居酒屋をはじめ割烹(かっぽう)、すし店、中華料理店、イタリア料理店など55店舗が考案したオリジナル鍋や自慢の定番鍋を用意して客を出迎える。
金沢中心商店街まちづくり協議会(5タウンズ)の主催。同協議会は昨年まで、県中央公園で1日限定の屋外鍋イベントを開催していたが、中心商店街の飲食店がより多く参加しやすい形式に改めた。
参加しているのは、5タウンズを構成する香林坊、片町、竪町、柿木畠、広坂と、木倉町、せせらぎ通り、里見町、大工町など周辺の商店街の55店舗で、それぞれ旬の食材を使った特製の鍋料理を提供する。
居酒屋「笑宿(わらいや)」(片町1)は郷土料理の「ブリ大根」をアレンジした「ぶり大根レタス鍋」(2人前1,575円)でエントリーした。3年前にテレビ番組の撮影に合わせて考案したオリジナル料理で、高圧釜で骨まで軟らかく煮た天然ブリの頭のぶつ切りと大根がごろごろ入り、見た目も豪快。「鍋の中でレタスをしゃぶしゃぶして『シナシャリ』とした食感を味わってほしい」と西村豊料理長。
割烹「たな華」(片町2)が用意したのは、タラ、フグ、アンコウ、カキ、白子、鶏肉、エビを入れた、その名も「ぜいたく鍋」(2人前7,350円)。カツオと昆布のだしと塩ベースのあっさりとした味付けで、素材のうまみを引き出す。中華料理の「全開口笑」(柿木畠)はエビチリフォンデュ鍋(2~3人前1,800円)、「桃郷酒家」(片町1)は「冬の大連風カニ鍋」(3人前6,000円)、各国料理の「ももや」(柿木畠)は「タイ風イエローカレー鍋」(2人前1,880円)を提供する。パスタを入れたイタリアンや、キムチを加えた韓国風もあり、各店の個性が楽しめる。中には1人前から注文できる店も。
5タウンズの池田広喜販促委員長は「今後も飲食店の皆さんに協力していただき、季節ごとに食のイベントを開催し、北陸新幹線金沢開業までに『金沢で食といえばまちなか』というイメージを定着させたい」と意気込む。
営業時間は各店舗で異なる。参加店舗と鍋メニューは竪町商店街振興組合と片町商店街の公式ホームページで確認できる。