食の生産現場を描いたドキュメンタリー映画-農家を招いて試写会

「いのちの食べかた」の一場面

「いのちの食べかた」の一場面

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 肉や魚、野菜などの「食」が生産される現場を描いたドキュメンタリー映画「いのちの食べかた」の試写会が11月7日、石川県NPO活動支援センターあいむ(金沢市広坂2)で石川県内の農家や食育関係者を招いて行われた。

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 同作品は、牛・豚・鶏などの家畜、野菜、果物などの生産現場の映像を淡々とつないだドキュメンタリー。日々の食卓に届けられる膨大な量の食料が機械化、合理化が進んだ環境で生み出されていく過程を現場で働く人々の姿を交えて捉えている。セリフ、解説、字幕などは一切ない。パリ国際環境映画祭グランプリ、アテネ国際環境映画祭最優秀作品賞、アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭特別審査員賞、モントリオール国際ドキュメンタリー映像祭エコ・カメラ・アワードなどを受賞した話題作。オーストリア・ドイツ合作の2005年作品で上映時間は92分。ニコラウス・ゲイハルター監督。

 試写会は同作品を「応援する会」が「実際に食の現場に携わっている人たちに見てもらい、意見を聞こう」と企画した。石川県野々市町の米農家で食育にも携わっている林浩陽さん(林農産社長)は「生産現場にいる人間にとっては当たり前でよく知っている映像だが、現場から縁遠い人や子どもたちにとっては、自分が食べている物との『命の距離』を近づけるためにこういう作品が必要。何の説明もなしに客観的に映像をつないでいるので、見る人によって受け止め方や感じ方が違うと思うが、農家にとっては受け入れやすい作品で、農家以外の人からの意見も聞いてみたい」と感想を述べた。能美市で無農薬野菜の栽培と漬物の製造販売を手がける西田栄喜さん(風来代表)は「説明がない分、右脳に訴えかけて来て、潜在意識に呼びかける作品。現代は自分が口にする物との命の距離が離れているので、この映画を見ることによって、食料になる生物の命を身近に感じてほしい」と話した。

 同作品は12月1日よりシネモンド(金沢市香林坊2 KOHRINBO109 4階、TEL 076-220-5007)で公開される。

金沢コミュニティシネマ「いのちの食べかた」ホームページシネモンド

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