金沢市中央卸売市場(金沢市西念4)で11月14日、初めての市民感謝祭が開催され、市民や観光客らが魚や野菜、果物などを次々に買い求めた。
感謝祭は、同市場の卸業者と仲卸業者、小売店、近隣の商店でつくる「金沢中央市場通商店街」などが、市民が足を踏み入れる機会の少ない市場を広く知ってもらおうと企画した。
目玉企画は、イクラ丼(どんぶり)とマグロ丼、うなぎ丼、カニ海鮮鍋(なべ)、つみれ汁の販売。丼と鍋は小ぶりながらそれぞれ300円、つみれ汁は100円の安さとあって、11時の開場前から長蛇の列ができた。目当ての料理を手にできた来場者はほくほく顔で、家族らとともに海の幸に舌鼓をうっていた。
会場では、水産物や青果、乾物、菓子の直売も行われた。水産物では、加能ガニが1杯1,500円~1万2,000円、コウバコガニが1杯あたり200円~500円で販売され、飛ぶように売れた。塩干ものも、特大サイズのノドグロの一夜干しが1尾1,000円、大サイズの開きアジが1尾100円と「卸値ほどの値段」(関係者)で、まとめ買いをする人も。
このほか、4~5本入りのバナナ2袋が100円、ポインセチアとシクラメンの鉢植えが、それぞれ1鉢590円の特価で売り出された。この日の朝、収穫された源助だいこんも、1本200円で約500本用意され、開場後約45分で売り切れた。
来場者は魚や果物、野菜などを詰め込んだ大きなビニール袋を手に、市場内を行き来し、さらに買い得の商品はないかと目を凝らしていた。
感謝祭の実行委員長を務めた金沢丸中水産の塩川英広社長は「安全・安心で安いものを提供して、来場者に喜んでいただければうれしい。皆さんに好評であれば、次回の開催も考えたい」と話す。