消費者の感性を刺激する優れた国内製品を一堂に集めた「感性価値デザイン展」が現在、金沢21世紀美術館(広坂1)の市民ギャラリーで開催されている。
主催は独立行政法人中小企業基盤整備機構と経済産業省。同省では、世界の消費者から「かっこいい」と認められるファッションやデザインの制作を目指す「クール・ジャパン戦略」を展開している。国内企業に対しては、「生活者の感性に働きかけ、感動や共感を得る」ことに主眼を置く「感性価値」をものづくりに取り込むよう勧めており、優秀作品を紹介する場として年1回、同展を開催している。
3回目となる同展では、公募で集まった国内企業の製品406点と審査員らが推薦したものの中から、「生活を豊かにしたり、消費者に愛着を感じさせたりすると認められる」92点を展示する。
会場に並ぶのは、微妙な色の違いも表現できる「500色の色鉛筆」、本物のかすみ草28本を目盛りに使った30センチ定規、スタンド付きのかさ、心拍数に合わせて自動で選曲するランニング時用の音楽プレーヤー、無線通信で底面に温度をデジタル表示するフライパンなど。来場者は時代の先端を行く製品に目を輝かせ、「すごい」「面白い」などと歓声を上げている。
本田技研工業が開発した二足歩行ロボット「アシモ」や、「奏者と観客の垣根を取り払う」ことをコンセプトにしたヤマハのテーブル型電子ピアノも会場の一角を占め、来場者の注目を集める。漆塗りのスピーカーや象嵌(ぞうがん)を施したリールなど、金沢市が推薦した地元企業の製品8点も紹介。
開催時間は、21日まで=10時~18時、22日・23日=10時~20時、24日=10時~17時。今月24日まで。