金沢21世紀美術館、ルーブル美術館と初の合同企画展開催へ

ヤン・ファーブル「雲を測る男」1997年 
金沢21世紀美術館蔵
撮影 中道淳/ナカサアンドパートナーズ
©Angelos/Jan Fabre

ヤン・ファーブル「雲を測る男」1997年 金沢21世紀美術館蔵 撮影 中道淳/ナカサアンドパートナーズ ©Angelos/Jan Fabre

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)とルーブル美術館による初の合同企画展「Alternative Humanities 新たなる精神のかたち ヤン・ファーブル×舟越桂」が4月29日から始まる。

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 金沢市では、かねてから姉妹都市であるフランス・ナンシー市との交流を進めており、昨年、山出保同市長らが渡仏した際、ルーブル側から合同企画展の提案を受けた。5月に金沢で開催される第2回「日仏自治体交流会議」には43都市が参加するなどの機運が高まっており、フランス文化を通した多彩なイベントを開催し街の活性化を目指している。

 同展では、ルーブル美術館で近年話題となった企画展「変貌の天使」(2008年)を参照し、現代美術シーンの彫刻的表現で秀逸な活動を展開する2人の作家として、同館のコレクション「雲を測る男」の作者であるヤン・ファーブルさんと、日本を代表する彫刻家・舟越桂さんを取り上げる。

 展示内容は、ルーブルの学芸員として初めてルーブル以外の美術館でキュレーションを行うマリー=ロール・ベルナダックさんをゲストに招き、東西の歴史的な名画を対比させる内容に仕上げた。ルーブルをはじめ、アントワープ王立美術館や国立西洋美術館などの作品を含む約160点を展示する。

 開催に先だって行われた記者発表会では、山出保同市長、秋元雄史同館長、企画アドバイザーとして大原美術館の高階秀爾館長が会見に臨んだ。山出市長は「フランス側から共同企画展の話を持ちかけられた時は驚いた。大変名誉なことで、責任の重さを感じる。金沢の美術、それに取り組む人たちを世界に発信したい」と話し、秋元館長は「ルーブルは美術の百科事典。日仏双方のキュレーターがノミネートする作品を通して、現代と古典、東洋と西洋の違いや、時代を超越する人間の精神のかたちを問う作品を融合させ、そこに新しい解釈を加えていきたい」と紹介した。

 開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。休場日は月曜と5月6日・7月20日(5月3日、7月19日、8月9日・16日・30日は開場)。料金は、一般=1,500円、大学生・65歳以上=1,200円、小中高校生=600円。8月31日まで。

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