石川県産業創出支援機構(通称=ISICO、金沢市鞍月2、TEL076-267-1244)は10月7日、「革新的ベンチャービジネスプランコンテストいしかわ」の公開プレゼンテーションを開催した。
同コンテストは、将来の石川県を代表するようなベンチャー企業を発掘することを目的に2006年から毎年開催するもの。これまでに、バイオ、IT関連など独自の技術をもつ企業だけでなく、地域活性化やキャリア教育などをテーマとする社会的起業家などのユニークなビジネスプランを積極的に評価してきた。
この日は一次審査を通過した7人の起業家が、それぞれ7分の持ち時間で、審査員、金融機関、一般来場者の前でビジネスプランを発表した。審査員らは「面談希望」「販売協力」「資金提供」「業務提携」などのカードを掲げて支援を意思表示するとともに、課題の解決についてアドバイスを行った。
最優秀起業家に選ばれたのは、「大蓄電能力を有する新材料(リチウム電池用正極材料)の技術開発」のテーマで発表したポリオチンの上町裕史さん。既存の製品の4~5倍の蓄電能力を有するリチウムイオン電池の正極材料の製造・販売と、関連技術のライセンス供与のビジネスモデルで、審査委員長を務めたアイ・オー・データ機器の細野社長は「国家戦略となっているエネルギー戦略に貢献できるビジネス。石川発の電池が世界の自動車を動かすまでに成長してほしい」と激励した。上町さんにはISICOから500万円のスタートアップ資金が交付される。
優秀起業家には、バイオセラピー開発研究センターの豊田剛史さん、エステルの中出喜美子さん、プロステックの山口昌也さんの起業家3人が選ばれた。