金沢の人気レストラン・カフェ「ぶどうの木」(金沢市岩出町)が4月16日、「近江町いちば館」隣の北國銀行武蔵ケ辻支店内1階に和風カフェ「まめや金澤萬久」(青草町、TEL 076-224-8989)をオープンした。地元の素材にこだわり「豆」をテーマにした創作和菓子を提供している。
同店が入居するのは、1932年に日本を代表する建築家・村野藤吾氏が設計した昭和初期のレトロな雰囲気をもつ地元銀行の支店建物。現存する同氏設計の数少ない歴史的建物として市民に親しまれている。今回、内装の特徴を生かし同店の新たな和風のブランドとして立ち上げた。約300平方メートルの1階フロアのうち、約83平方メートルがカフェで席数は22。残りが銀行スペースになっている。
カフェメニューの「萬久のティーセット」(1,000円)は、九谷焼の器におすすめの創作和菓子が盛られた2段のタワー型で、和風アフタヌーンティーを演出し抹茶や加賀棒茶などから好みの飲み物を選ぶセット。販売コーナーのショーケースには、素材の持ち味を生かして作られた菓子が並ぶ。客単価は、飲食=700~800円、物販=1,500円。
「舟」(1個=158円、5個入り袋=788円)は、同建物の優美な舟形窓をモチーフにダクワーズ生地にショウガや抹茶など、和の素材に洋の技を合わせた新感覚の菓子。能登黒豆「米粉ロール」(1本893円)は、2005年農林水産祭天皇杯を受賞した珠洲市の末政(すえひろ)さんが作った黒豆をふっくらと煮あげ、きめの細かい米粉を柔らかく焼き上げたスポンジで巻いたロールケーキ。「能登黒豆フロマージュ」(525円)は、最中の皮をタルトに見立てた和風のチーズケーキ。「豆乳プリン」(294円)は、金沢で有機穀物農家を営む井村さんの砂糖がいらないほどの天然甘味を持つという青大豆「さといらず」と豆乳を使用し、なめらかで滋味深い味わいが特徴。「炒り豆」(378円)は、緑大豆をカリっと香ばしく仕上げた豆本来の素朴な味わいが特徴。
場所柄、近江町市場などを訪れた買い物客が足を休めティータイムを楽しむ姿が見られ、スタッフの北村裕さんは「豆をテーマに地元の素材にこだわった味を楽しんでほしい」と話す。
営業時間は9~20時。