兼六園より徒歩数分、兼六大通り商店街に面したビルを拠点に活動する団体「金沢アートポート(略称:Kapo)」が、同地域にちなんだオリジナルスイーツを開発し、生みそを溶かし込んで作るキャラメルなど、ユニークなスイーツが登場している。
Kapoは、金沢21世紀美術館(金沢市広坂1、TEL 076-220-2800)主催のイベント「金沢アートプラットホーム2008」の一環で生まれた任意団体で、印刷会社の倉庫として使われていた山越ビル(小将町1)に、アートグッズを売るショップやカフェ、ギャラリーを設置。イベント終了後も、アート作品のレンタルの仲介を行うなど、地元の若手アーティストを支援する活動を継続している。
オリジナルスイーツの開発は、地域との連携を深め、地域おこしにつなげる目的で企画。同団体の呼びかけに応じる形で、市内の会社員、大学生ら10名が集まってプロジェクトチームを結成した。レシピの指導・監修は、堀田洋菓子店の店主・堀田茂吉さんが務めた。
金沢では一般的に「校下(こうか)」とよばれる小学校の学区をもとにした地域割りが日常で用いられているが、同団体が拠点とするのは「味噌蔵町校下」。それにちなんで考案した、みそを溶かし込んだ生クリームを煮詰めて作る「生味噌キャラメル」をはじめ、団体が拠点を置く「小将町(こしょうまち)」という町名にアイデアを得た「生チョココショウ風味」や、金沢市の特産品である加賀野菜を使ったチーズケーキやチョコレート菓子など、独創的なスイーツ8品がこれまでに考案されている。
プロジェクトに参加した金沢大学地域経済情報センター・チーフコーディネーターの安嶋是晴さんは、「今後菓子の生産体制が整えば販売にも力を入れ、地域のにぎわいにも一役買いたい」と話す。
同スイーツは、堀田洋菓子店(扇町1、TEL 076-231-2657)で2月~3月中の期間、不定期に販売される。