
加賀友禅を着たアンドロイドの体験イベント「未来のテクノロジーと地域の伝統工芸を体感しよう」が10月17日~19日と24日~26日、ドコモ金沢西都ビル(金沢市西都1)で開催される。
イベントは毎田染画工芸、NTTドコモグループ、電気通信大学の共催。最新テクノロジーと伝統工芸・加賀友禅が融合し、地域の伝統工芸と未来をつなぎ、新たな価値の発見を発信する取り組み。子どもたちや県民が、伝統文化や地元への愛着を育み、「50年後の未来」を考える機会を提供するという。
アンドロイドの名前は「Yui(ゆい)」。大阪・関西万博のパビリオン「いのちの未来」で「お見送り」役を担当していた。リアルな外見と自然な会話能力を持ち、AIによる自律応答と通信回線を使った遠隔操作機能が特徴。髪部分は輪島塗の技法で仕上げ、衣装は加賀友禅を着用する。
衣装を製作した加賀友禅作家の毎田仁嗣さんによると、着物をアンドロイドの所作や形状に合わせるため電気通信大学仲田研究室に何度も足を運んで調整するなど、完成まで約10カ月を要したという。毎田さんは「Yuiによってアンドロイドに対するイメージが大きく変わった。今回は万博会場とは異なり、実際に操作・体験できるので、より身近に感じてもらえるのでは。最先端技術を子どもたちに知ってもらい、加賀友禅が持つ可能性も一緒に感じてもらえたら」と期待を寄せる。
会場では加賀友禅の製作実演や製作体験会なども行う。10月25日は能登の子どもたちを招待するイベントを行う。このほか、10月26日はYuiが会場前で「金沢マラソン2025」のランナーを応援する。
開催時間は日によって異なる。参加無料。事前予約制。申し込みは毎田染画工芸ホームページで受け付ける。