
ホテルから出た廃棄品を使ったアップサイクル品が現在、「ハイアット ハウス 金沢」(金沢市広岡1)のギャラリーエリアで展示されている。
展示するのは、隣接する「ハイアット セントリック 金沢」と共同で4月22日のアースデーに向けた「廃材を資源に変える」をテーマにアップサイクルプロジェクトで製作したアルミ缶を再利用した製品や、使われなくなったトイレットペーパーをフラワーアートにした作品。
両ホテルは環境保護の観点からペットボトルではなくアルミ缶で宿泊客にミネラルウオーターを提供しているが、アルミ缶も使用後は事業者ごみとして埋め立てられていると知り、再利用の方法を模索していた。地元の鋳物メーカー「金森合金」(松村6)と出会い、砂型鋳造技術でアルミ缶を溶かしてホテルで使うアイテムに再生するアイデアが生まれた。金沢大学付属小学校6年生からもアイデアを募り、アルミ缶再生プランをプレゼンテーションしてもらうなどして、ホテルの朝食ビュッフェで使うエッグスタンドやカトラリーレスト、皿などが誕生した。
フラワーアートは「正美保育園」(二口町)の3歳児クラスの園児55人がアートスクール「YAAYAA ART STUDIO」(畝田西3)と協力して制作。ホテルなどから集めた使われなくなったトイレットペーパーを水に浸して色を加え紙粘土にし、木製の土台に貼り付けて花の茎を作った。花びらには紙の芯を使った。会場には一部園児の作品を展示する。
同ホテル広報担当者は「アップサイクルしたものを利用したり展示したりすることで、ホテルの環境保護への取り組みを理解してもらい、SDGs活動や環境保護について考えるきっかけとなれば。単なるリサイクル活動としてだけでなく、地元の職人技を未来につなぎ、地域のものづくり文化を支えるサステナブルな循環モデルとしても注目してほしい」と話す。
見学可能時間は11時~20時。無料。5月6日まで。