
テキスタイルをテーマにした企画展「ツナグTEXTILE」が3月14日から、「いしかわ生活工芸ミュージアム」(金沢市兼六町)で開催されている。
いしかわ生活工芸ミュージアムで開催中の「ツナグTEXTILE」展
同展では布や織物、糸、繊維など幅広い意味でのテキスタイルを扱う8組の作家を取り上げ、65作品を展示する。展示の意図を学芸員の弓場麻衣さんは「布には染めたり組んだり編んだり縫ったりと多彩な技法がある。テキスタイルというテーマ一つでも配色や染め方、素材などで幅広い作品や表現の違いがあると知ってもらうため」と話す。
宮越仁美さんは植物を絹糸などで表現した「ロンドが聴(き)こえる」を、井上藍さんは縁起物を染めで描いた「宝来船-生ヲ渡ス-」を、それぞれ出展した。東節子一門彩遊会が組みひもで制作した帯締めなどは同じ組み方でも色合いや太さで異なる印象を見せる。飯岡千尋さんは機械刺しゅうで模様を立体的に表現した壁面パネルなどを、家山英子さんはいずれも手編みのベストやマフラーなどを、ぞれぞれ出展している。
4月20日には家山さんによるワークショップ「ダーニングでお直し」を開催。各自で持ち寄る服などに開いている穴をカラフルな糸で補修してもらう。要予約。予約はホームページで受け付ける。
弓場さんは「金継ぎなど工芸は大切な物を直して使うという文化でもある。ワークショップを通して、工芸を身近に感じてほしい」と呼びかける。
5月12日まで。
同ミュージアムの開館時間は9時~17時。木曜休館(4月以降は第3木曜のみ)。2階展示室のみ有料で、料金は、一般=260円、65歳以上=210円、17歳以下=100円。