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金沢21美と県内5エリアで「発酵文化芸術祭」 発酵文化とアートを巡る

金沢21世紀美術館プロジェクト工房の展示風景

金沢21世紀美術館プロジェクト工房の展示風景

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 「発酵文化芸術祭 金沢-みえないものを感じる旅へ-」が9月21日から金沢21世紀美術館(金沢市広坂1)と県内5カ所のエリアで始まった。

展示の様子と参加アーティスト

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 主催は同館と発酵ツーリズム金沢実行委員会。総合プロデューサーを発酵デザイナーの小倉ヒラクさん、共同キュレーターをデザイナーのドミニク・チェンさんが担当する。同館プロジェクト工房で石川県の発酵文化をパネルや実物で紹介するほか、発酵文化にインスピレーションを受けて製作したアート作品を各エリアの会場で展示する。

 小倉さんは「アートと発酵体験、そしてまち歩きを一体化した新しい企画展を目指した。作品を展示する場所だけでなく、近くの醸造所や発酵食・郷土食を取り扱う店を巡って石川の発酵文化の再発見をしてほしい。発酵にゆかりがある場所で発酵をテーマにしたアートを見てもらい、長年受け継がれてきたものを、どのように未来へつないでいくかを考えるきっかけになれば」と話す。

 金沢市内では、しょうゆ作りが盛んな大野エリア、日本酒の蔵元「福光屋」がある石引エリア、かぶらずしなどを製造する「四十萬谷本舗」がある野町・弥生エリア、「高木糀(こうじ)商店」などを巡る東山・大手町エリアの4カ所で作品を展示する。参加した作家は、三原聡一郎さん(展示場所=紺市醤油)、関口涼子さん(同=四十萬谷本舗・中初商店・元印刷所・今川酢造)、VIDEOTAPEMUSICさん(同=じょーの箱)、遠藤薫さん(同=大手町洋館・高木糀商店)、secca(同=直源醤油)、Ferment Media Research(同=ヤマト醤油味噌)の6組。

 白山市鶴来エリアでは、特別展示「鶴来エクスカーション」として鶴来中心部のほか、北陸鉄道石川線「野町駅」~現在廃駅となっている「加賀一の宮駅」の区間で、構内やホーム、廃線跡などに作品を展示する。出展したのは、with Rhythms(展示場所=野町駅、旧加賀一の宮駅)、沖田愛有美さん(同=萬歳楽本店)、深田拓哉さん(同=野町駅2番線ホーム・廃線跡)。

 同エリアの「横町うらら館」(白山市鶴来新町)では「鶴来現代美術祭アーカイブ」として、1990年代に開催された美術祭を映像作家の坂野充学さんらが調査・記録したインタビュー映像などを展示する。アートとランニングの新たな接点を探る「and run 実行委員会」は11月24日にランニングイベントを行い、アーティストの津田道子さんらが金沢21美から白山比咩神社(三宮町)までの間でリサーチを行った場所を、参加者と走りながら巡る。

 開場時間と休場日は会場によって異なる。入場料は、一般=2,000円、大学生=1,500円、小中高生=800円。12月8日まで。

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