「再開発ビルの情報で、近江町市場は休業中ですか?という問い合わせの電話が多くて困っています」と苦笑するのは近江町市場商店街振興組合の吉本紘三理事兼事務局長。「能登地震の被害の電話も問い合わせも多いけど、金沢市内は被害が一切ないですよ」とも。
金沢市の台所と言われ、観光客や市民が買い物できる市場として全国でも有名な近江町市場の敷地の一部が武蔵第4市街地再開発として工事中と報道されているが、敷地内の20店舗も同市場敷地内に仮設店舗(十間町仮設店舗)を建築し、全160の鮮魚店、青果店が従来通り営業中で、にぎやかな対面販売を行っている。
同組合は、2006年に「近江町市場」を商標登録して、より一層、旬の地場の魚・青果を重視。更に2007年2月から石川県近海で獲れる魚介の旬を紹介する「旬・魚介(A5・8P・フルカラー)」、石川県内で生産される野菜の旬と鮮度を保つ方法を紹介する「旬・食・菜」(同)お魚の目利きのポイントやさばき方、おいしい食べ方を紹介する「近江町お魚虎の巻」を制作。市場で買い物をする観光客や市民に好評だ。
「市場の店頭でパンフレットをくださいと言ってもらえば、店主が手渡してくれます。お魚虎の巻は濡れた手でも大丈夫なように紙をコーティングしてあるし」(吉本さん)とサービス精神もいっぱい。近江町市場は原則日曜・祝日が休み。ゴールデンウィーク中の5月4日は営業を行う。