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竪町商店街に「デジタル掛け軸」アートカフェ 金工大のプロジェクトチームが起業

店内のデジタル掛け軸

店内のデジタル掛け軸

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 金沢市の竪町商店街に5月27日、「DK art cafe(ディーケーアートカフェ)」(竪町、TEL 090-9440-7799)がオープンした。

【パノラマVR】新竪町商店街にオープンした「DK art cafe」

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 「地方創生」をテーマに研究を行う、金沢工業大学(野々市市)の経営情報学科・松林研究室の松林賢司教授が、国内外で活動する石川県出身のデジタルアーティスト・長谷川章さんの作品でプロジェクションマッピングによる芸術空間=デジタル掛け軸に感銘を受け、作品を常設するカフェで地元飲食を展開する「デジタル掛け軸・アート・カフェ・プロジェクト」を学生らと事業化した。

 2015年12月に「しいのき迎賓館」でデジタル掛け軸と地元飲食コンテンツを提供する試験イベントを市場調査として行い、2日間で約120人が訪れ、好評を博した。オープンに向けて、学生たちが資金調達やプロモーションなどを担当。内装には同大学の川崎研究室が考案した機能的デザイン内外装材「FBS(フレキシブル・ボーディング・システム)」を採用、インテリアとしてだけでなく、デジタル掛け軸を映し出すスクリーンや、バーカウンターとしても活用する。

 県内企業の協力の下提供するのは、同店でしか生ビールとして販売していないという「金沢百万石ビール」や「能登ワイン」、「菊姫」「福正宗」などの地酒(全て700円)。老舗漬物店「四十萬谷本舗」(弥生1)の「金沢ぴくろす」や、グラノーラ専門店「グレースフルグラノーラ」(袋町)の「薫製グラノーラ」、「深夜食堂」(片町2)の白山市美川地区の名物であるフグの卵巣のかす漬けが入ったポテトサラダ「金粒サラダ」(全て500円、税抜き)なども販売する。

 開店場所に選んだ竪町商店街は、金沢のファッションストリートとして多くの人出があったが、近年は空洞化が叫ばれ、21世紀美術館からも徒歩5分の距離ながら観光客の足も向きにくい現状がある。松林教授は「観光地として金沢は発信し続ける努力が必要。新たな名所をつくっていかなくては」と語る。同店も観光名所化と同時に観光客への地元飲食のPRを目指す。

 同店ではファンドディレクターを担当する金工大の矢木悠太さんは「万華鏡のような空間を、金沢に訪れた方にはぜひ体感していただきたい。見逃せない金沢の新名所になったと思う」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は16時~23時。月曜定休。

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