金沢・ひがし茶屋街に5月15日、酒蔵「福光屋」の直営店「福光屋ひがし」(金沢市東山1、TEL 076-251-5205)がオープンした。
同社は、創業から390年の歴史を持つ金沢の老舗酒蔵。日本酒、焼酎、リキュールなどの酒類をはじめ、発酵食品や基礎化粧品の開発販売を手掛ける。同店は、県内では金沢店(石引)に次ぐ2店舗目。ほかに、玉川店(東京都世田谷区)、東京ミッドタウン店(港区)、松屋銀座店(中央区)の直営店を展開する。
店内の物販スペースでは、日本酒や焼酎、発酵食品、発酵調味料、スイーツ、作家の酒器など約50点を販売。玉川店の限定メニュー「酒かすみるくソフト」(400円)も提供。同社の「七年熟成 黒味醂(みりん)」を煮詰めて作った「黒味醂」と「三温生姜」の2種類のシロップから選んでトッピングできる。
併設するカウンター5席、個室8席のバーコーナーでは、「福光屋三種 飲み比べ」「季節酒三種 飲み比べ」(以上1,200円)や、同社の日本酒(500円~)、ソフトドリンク(350円~)を提供。夜は酒のさかな(300円~)や、ハヤシライス専門店「涎屋」(尾張町)の「ハヤシライス」(1,000円)、「本日の麺」(1,000円)などの〆メニューも用意する(以上税別)。
店舗は、昭和の名妓(めいぎ)・美ち奴が住まいとした明治初期の茶屋を、建築家・中村好文さんがリノベーションした。同社企画室室長の岡本亜矢乃さんは「美ち奴は、福光屋代表銘柄の一つ『加賀鳶』の名付け親でもある。化粧品の開発のきっかけが、ひがし茶屋街の芸妓(げいこ)さんから得たヒントであるなど、ひがし茶屋街とは何かと縁が深かった」と話す。
岡本さんは「国内外の大勢の観光客が訪れるひがし茶屋街で、商品を通して米醗酵文化を発信したい。地元の方にもバーとしても利用していただければ」と来店を呼び掛ける。
営業時間は10時~21時。日曜または連休最終日は18時まで。