金沢の青果店「サカイダフルーツ」(金沢市武蔵町、TEL 076-260-6112)が2月14日、石川県産の高級ブドウ「ルビーロマン」を使ったワイン「ルビーの輝き」を発売した。
北陸新幹線開業を来月に控え、石川の食と文化を発信しようと同社が企画し「能登ワイン」(穴水町)に醸造を依頼した。粒の大きさは国内最大級の31ミリ以上、糖度18度以上の基準で出荷される「ルビーロマン」の持ち味を生かしたワインを、銀箔(ぎんぱく)を施した九谷焼のボトルに詰め、食と伝統工芸の両面から「極上の石川」をPRする。北陸新幹線「かがやき」から「ルビーの輝き」と名付けた。
1房55万円、1粒2万円(2014年)ともされるルビーロマンは、県が開発し2007年に品種登録されたブドウ。同ワインには、出荷基準に満たない同種を98.5パーセント使用する。ワインとしての味わいを追求するため試行錯誤を重ねた結果、圧縮ジュースを加えるほか、色合いを出すために穴水産ヤマソーヴィニヨン種を使用した。720ミリリットルのボトル1本には、約1キロ(2房以上)のルビーロマンを使う。アルコール度数は10度。
企画した小池田均社長は「ルビーロマンならではの甘さ・香り・フレッシュ感を出すのに苦労したが、乾杯用にもふさわしい爽やかな味わいに仕上がった」と話す。「ルビーロマンは高価なので、地元の人でも食べたことのない人が多いと思う。ワインにすることで、地元の人や観光で訪れる人たちにもぜひ、その味わいを知っていただけたら」とも。
初回限定2500本のうち、すでに約500本が予約済み。ボトルには2500までのシリアルナンバーを刻んだタグを取り付け、希望するナンバーの空きがあればリクエストできる。小池田社長は「石川の食と伝統工芸の魅力を発信すると共に、地元のブドウ農家も支えていきたい」と意気込む。
価格は、1本720ミリリットル=5万4,000円。同社のほか、めいてつエムザと石川県観光物産館で販売する。