石川県のご当地アイドル「おやゆびプリンセス」が12月20日、「西金沢1丁目劇場」（金沢市西金沢1丁目）を開設する。オープンに先駆けて12月13日・14日の両日、メンバーとファンらが協力し会場の設営を行った。

西金沢1丁目劇場をパノラマで見る

　西金沢駅近くの事務所として利用している2階の空きスペースを、最大80人収容するライブハウスとして改装する。同グループを運営する「石川県オタク文化推進委員会」の伊勢保彦さんは「グループのさらなる活躍の場を増やすのが目的。劇場の開設により、平日でも手軽にイベントを開催できるようになる」と話す。「全国的に見ても、ゼロから自身の劇場を立ち上げるご当地アイドルは珍しい」という。

　「おやゆびプリンセス」は、石川県発の除雪アイドルとして2012年8月に結成、12月にデビュー。現在のメンバーは1期生から4期生まで平均年齢17歳の11人で構成されている。毎月地元で定期ライブを開催するほか、これまで全国20都道府県以上の県外イベントに参加するなど、精力的に活動を行う。8月に東京・お台場で開催された世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL2014」内の企画「全国TIF盛り上げ女王決定戦」では、20組のご当地アイドルの中から東日本の優勝に輝いた。

　「これまでも一緒に除雪活動を行うなど、ファンと共に歩んできたグループ。劇場作りにも力を貸してもらうことで、今後の活動を一緒に盛り上げていきたい。」と伊勢さん。劇場の設営には、2日間で約50人のファンが参加。昼食には豚汁やカレーなどメンバーの手作り料理が振る舞われた。

　同グループリーダーの土屋雪乃さんは「デビューから2年しかたっていないのに劇場を開設でき、とてもうれしい。一緒に作り上げてくれたファンには感謝している。来年はこの劇場を拠点にさらに積極的に活動したい」と話す。同社社長の西良弘さんは「ファンの半分は県外の方。全国でのイベントを通してグループと石川県を知ってもらい、全国から石川県にたくさんの人を呼び込みたい」と抱負を話した。

　12月20日には同劇場のこけら落としライブを開催。今後は同グループ以外にも劇場の提供を行う。来年1月14日には、金沢在住の超現実派シンガー「鼻毛の森」さんが、同劇場で新成人向けイベント「真成人のつどい」を開催予定。