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金沢名物「ドジョウのかば焼き」を地元産でブランド化、組合発足で本格生産へ

「金澤どじょう」のかば焼き

「金澤どじょう」のかば焼き

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 金沢の夏の風物詩として古くから親しまれている「ドジョウのかば焼き」の食文化を守り地産地消を推進するため、「金沢どじょう生産組合」が9月6日に発足し、本格的な生産に乗り出す。

「金沢どじょう生産組合」発足式の様子

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 金沢近郊の水田や湿地に生息していた天然のドジョウは、河川の改修や排水路の整備などにより減少したものの、中山間地域には今でも生息していることが確認されている。2010年、市内の農林事業者5人が里山振興と食文化の継承を目的に「金沢どじょう養殖研究会」を立ち上げた。

 かつては「まちのかば焼き屋」で熱々の焼きたてのドジョウを提供する光景が見られた金沢でも、後継者不足や高齢化を背景に現在ではスーパーでパック詰めになったものが販売されるようなった。県外産や中国産に依存しているのが現実だという。

 同会では約4年にわたり、里山の小川で捕獲した天然ドジョウの養殖研究を重ねてきた。組合発足に当たり県中小企業団体中央会の支援を受け、メンバーを増やし共同販売や養殖に必要な資材の共同購入、宣伝活動にも取り組んでいく。

 「金澤どじょう」には、中山間地の農地を活用した自然に近い環境での「放育」により2年を経過した成魚などと規定を設け、かば焼きにすると柔らかい焼き上がりとドジョウ本来のストレートな味わいが特徴。生産目標は本年度14.3キロ、来年60キロ、3年後には300キロを予定し、市内のかば焼き店に出荷するなどで地産地消を目指す。

 現在は、永栄健蔵さん(金沢市示野中町)と「金澤どぜう きふじん」(中橋町)が「金澤どじょう」を取り扱っている。

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