金沢駅西にグルテンフリーの米粉パン専門店「WAGOME(わごめ)」(金沢市駅西新町、076-201-8829)がオープンして2カ月が過ぎた。
同店を運営するナチュラルスイーツプランナーの小林順子さんは、製菓専門学校を卒業後、石川県内のレストラン・洋菓子店で勤務。その後、テレビやラジオのリポーターとして活躍する傍ら、2012年にレシピ本「フルーツ酵素エキスできれいになるレシピ81」を出版した。米粉パンの製造は知人からの依頼がきっかけ。材料や配合、工程を変え試作を繰り返し、完成までに1年の歳月を費やした。
大学病院で行われたイベントで紹介した際に、食物アレルギーの人が想像以上にたくさんいることに驚いたという。「米粉パンがそういった方達をサポートできれば」との思いから開業を決意したという。
ラインアップは、米粉食パン(850円)、天然塩をつかったシンプルな米粉パン「ソルト」(120円)をはじめ、常時7~8種類をそろえるマフィン型の米粉パン(120円~240円)など。米粉の生地に無添加チーズをトッピングしたジェノベーゼピザ(280円)、アンチョビー&チーズピザ(330円)、オーガニックコーヒー、紅茶も販売する(以上、価格は全て税別)。
パン生地には、国産コシヒカリ100%の米粉を使い、小麦に含まれるたんぱく質のグルテンは使っていない。アレルギー表示義務該当7品目と増粘剤などの添加物も使わず、自家製りんご酵母を使うなど原材料にこだわる。
来店客の中には、うわさを聞きつけ遠方から訪れる人も少なくない。「グルテンフリーのパン専門店は珍しい。家庭で作っていたが、手間がかかるうえに上手に作ることができない。専門店でおいしいパンを提供してもらえるのは大変助かる」と好評だという。
小林さんは「グルテンフリーの食品は、美容や健康にも効果があるといわれており、海外でも注目されている。食物アレルギーをお持ちの方はもちろん、そうでない方にも『外はカリッと、中はもっちり』の米粉ならではの食感のパンを楽しんでほしい」と来店を呼び掛ける。
営業時間は10時~17時。今後はネット通販を強化し、遠方の客への販売にも力を入れていくという。