金沢の日本海藻食品研究所(本江町)は10月30日、金沢名物として知られる「ドジョウのかば焼き」を模した菓子を開発したと発表した。
日本海藻食品研究所は、全国的にヒットした「溶けにくいソフトクリーム」など、独創的な食品の研究開発を行っている。新たに開発した菓子は、同社の定番商品である「おからドーナツ」をカットして二度揚げして串に刺し、どじょう粉末を加えた黒いあめを絡めたもの。見た目は金沢の夏の郷土食「ドジョウのかば焼き」にそっくりだが、食べるとほどよく甘く、かりんとうに似た素朴な味わいだ。同社によれば、市内の近江町市場で仕入れた国産ドジョウを1週間天日干しすることで、生臭さを取り除くことに成功したという。
菓子は本社併設の店舗・ヘルシーラボで「ときめき」(5本入り350円)の商品名で販売するほか、新幹線の金沢駅開業に向けて、関連業者へのPRにも力を入れる。
同社の白石会長は「石川県では国内で唯一、昭和40年代までトキが生息していたが、そのトキの主な餌がドジョウ。トキもドジョウも生息できる美しい風土を取り戻したいという願いを菓子の名前に込めた」と語る。商品の売り上げの一部は、環境保護活動を行う団体に寄付する。
ヘルシーラボの営業時間は、平日9時~17時30分、土曜・日曜11時~16時。