「石川コンテンツマーケット」が最優秀賞選出-コンテンツ産業創造の一環

参加者が真剣に耳を傾ける「ジャンプアップセミナー」の様子

参加者が真剣に耳を傾ける「ジャンプアップセミナー」の様子

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 石川県を中心に活躍するコンテンツ制作会社やクリエーターが出展する見本市「石川コンテンツマーケット」が2月24日、石川県地場産業振興センターで開催され、出展作品の中から最優秀賞と優秀賞を顕彰したほか、セミナーや交流会が開かれた。

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 「石川コンテンツマーケット」は、経済産業省と石川県が主催し、県内のコンテンツ制作者に作品発表の場を提供しながら、クリエーターや事業者間の相互交流と、地場産業との連携ビジネスへの発展を目的として開かれたもの。開催は今回が初めて。

 応募審査を通過した13点の展示作品の中から最優秀賞に選ばれたのは、「金城大学短期大学部美術学科」がエントリーした「手描きコマのFlashアニメ」。約320コマの手描きアニメを作成しFlashで動画化したもので、音楽に合わせて手描きの絵がアニメーション展開する作品は、「何とも言えない深い味わいがある」という審査員の評価が受賞につながった。

 また、今回の審査員であり「東京コンテンツマーケット」のプロデューサーでもあるメディアラグの藤井雅俊社長と、GDHの内田康史取締役副社長兼COOによる「ジャンプアップセミナー」が、この受賞作品の発表に先だって行われた。

 セミナーで藤井さんは「今後のコンテンツ作りは、流通上や表示技術上のさまざまな問題に、どう対応するかという大きな課題がある。また、クリエーターがあまり意識してこなかった『契約』『権利』『マスメディア対策』といったものに対する配慮も重要で、クリエートする側の『横の連携』を石川では大切にしてほしい」と、今後のコンテンツ制作上での課題を語り、活動目標について、「コンテンツは売り方の平等化が始まっているが、『石川コンテンツマーケット』では今後10年以上にわたり活動を続けることで、東京も含む大きなネットワークを作り、コンテンツビジネスを拡大させたい」と語った。

 一方、内田さんは「現行のマスメディアの変化は予想よりも早そうで、5年以内にパラダイムシフトを起こすかもしれない。東京のメディアはすでに『負け組』になってしまい、東京が情報の『発信元』ではなくなった」と、従来型メディアの変化について語り、「今、なぜ『石川コンテンツマーケット』の開催なのかと言えば、アジアの『ハブ』としての期待だ。東京という巨大都市固有の『マスのパワー』に頼るのではなく、これからは、自然や自分と向き合えるような環境から優れたクリエーターが出てくるのでは」と、東京中心のマーケットを超えるコンテンツの出現に期待した。

 なお、優秀賞には、藤原昭二さん=「デジタル絵画」(アナログ・デジタルを問わない柔軟なテクニックを駆使した絵画)、エイブル・シード=「セカンドライフ内 兼六園」(セカンドライフに名勝兼六園の見所や四季の移ろいを再現)、ヒロテック=「100mangoku SIM」(セカンドライフで石川県の見所や伝統文化を疑似体験)、金沢科学技術専門学校=「英単☆Flash」(パソコン用タイピング学習ゲームソフト)の4作品がそれぞれ選ばれた。

 「石川コンテンツマーケット」の問い合わせは、運営事務局(パステルラボ内、TEL 076-267-2277)まで。

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