工芸の伝統を受け継ぐとともに、時代の求めに応じた新しい生活を提案する、石川県の19年度グッドデザイン商品が選ばれ、東京で開かれたギフトショーでデパートや専門店のバイヤーらから熱い注目を集めた。
石川県デザインセンター(金沢市鞍月2)が毎年選定するもので、19年度は「生活を愉しむ」をテーマに、若手のクラフト作家ら18人の商品が選ばれた。
左官仕上げを現代風アートにアレンジした「左官額」、伝統の水引細工を生かした携帯ストラップ、金沢箔のドット模様が斬新なバッグ、蛍光灯のガラスを再利用してつくった表札・サインボードなど、どれも従来の用途にこだわらない新鮮な発想とおしゃれな感性が魅力的だ。焼き物や漆器なども、シャープな形やだれもが親しめる楽しい図柄の商品が例年になく多くなっているのが特徴。
2月5日~8日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれた第65回東京インターナショナル・ギフトショー春2008に出展した石川県のブースには、連日、多数のバイヤーらが詰めかけ、選定商品の特徴やセールスポイントを熱心に聞き、消費者の購買意欲をそそる新商品の発掘に真剣なまなざしを向けていた。
選定商品は、デザインセンター内のギャラリーのほか、県立伝統産業工芸館や県大阪事務所「ほっと石川なにわ館」などでも展示するほか、選定商品を掲載したカタログの配布も行っている。